statement

 

 

ひきこもりの家族や身近な人たちとの日々の出来事を題材に、日常の中の恐怖やただ生きるということの難しさについて制作を行ってきました。その過程で自分自身も社交不安障害であることや、もろさ、傷つきやすさを抱えていたことがわかり、すべての行動に価値を感じられなくなる無気力な日々が続いた時期がありました。ただぼんやりと庭を見つめる時間が増え、庭を見ているうちに植物を育てるようになりいつの間にか無気力な日々は過ぎ去っていました。この時間をかけて自分を修復していった記録を下地に、皮膚を修復する作用のある薬草や蜜蝋を素材として使い、小さくて見過ごされてしまった傷を修復するための制作と活動を数年前から続けています。

私たちにとってこの世界は簡単に生きていける世界ではありません。それでも表現を通して少しずつ語ることはできます。語ることで弱さを認めて向き合い繊細さも豊かさの一部分として知り、だれかを許すことにも繋がります。実際に弟の存在は多くのことを許すきっかけを与えてくれました。

この弱さが生まれたこと弟がひきこもりになったこと、それにはきっと意味があるはずです。そう信じて模索し続けたいと思っています。明確な目的のためではなく、それは自分が生きるために必要なことだからです。